07.24.21:00
国スポ東海ブロック予選を終えて
初めまして。78期の上條といいます。僕たちは7/14(日)に愛知池で行われた、国スポ(今年から国体→国スポに名称が変更になりました。)東海ブロック予選に挑んできました。
結果をお知らせします。
《結果》
男子シングル 3位
クォド 2位
女子ダブル 4位
クォド 3位
2位だった男子クォドは見事、9月に行われる国スポ佐賀に出場することになりました。
沢山の応援、ありがとうございました!
ここからは僕自身の事について書かせてください。かなり長くなる気がします。
僕はこの県総体に向けてBダブルに乗っていました。相方は昨年度愛知池で共に悔しい思いをした先輩です。でも、最終結果は東海総体予選5位。ぐっちゃぐちゃの酷い漕ぎで、愛すべき先輩を引退させてしまった。県総体もなかなかに酷い漕ぎで、最後くらい良い漕ぎで締めようと思っていたにも関わらず、です。
そんな僕ですが実は、県総体の1週間後に行われた国スポ県予選に参加していました。
ただ単にシングルの枠が空いていたというだけの理由で出場しましたが、これが思わぬ展開を引き寄せる訳です。
県総体。結果としては目標としていた3着を達成しましたが、漕ぎの内容やタイム的には理想とは程遠く、自分のレベルの低さをひしひしと感じました。また、県予選に出ることは先に決めていたので、おいおいシングルなんて漕いでいて大丈夫なのか、という不安もありました。しかしそんなことを考える間も無く、限られた1週間の追い込み。2日ダブルを漕ぎ、もう2日はシングルを漕ぐというなんともめちゃくちゃな練習でしたが、メニューを自分で考えてみたり、インハイ艇に乗させてもらったりとできる最大の努力をして臨めたと思います。
県予選当日。相手は2年連続インハイを決めたばかりの東郷の夏目くん。そしてムキムキな猿投と豊北の3年生2人。正直僕はこのレースでボロ負けすると思っていました。だから何か1つでも、漕ぎの成長をダブルに持って帰ろうとその一心でした。
初めてのシングル公式レースです。緊張もひとしお、強い雨で出艇も送らせて練習水域に向かいました。とても怖くて、諦めを含んだ心境だったのを覚えています。
レース直前。スタート練に入った時、何かが違うのがわかりました。艇のピッチングが大きく、まるで跳んでいるようでした。その感動はまだ僕の心に強く残っています。
始まったレース、僕はレースプランなんて考える余裕もなく、出るまでダッシュと耐えのコンスタント、気合いのラストスパートしかできませんでした。しかし結果は2位。しかも1位の夏目くんとは7秒差と、決して活躍していた訳ではない2年生にしてはかなりの奮闘だったと自分は思っています。いろんな人にも褒めてもらえて、自分はまあまあ実力があったんだと、調子に乗っていたんです。
東海総体。天候によりイレギュラーな日程となり、僕たちBダブルにとって決勝はかなり厳しいものになりました。しかし最初に言ったように、そんな不安や心配すらも無駄だったと思えるくらいにぐちゃぐちゃで、先輩に顔向けできませんでした。今になっても、あの時県予選でシングルに乗ってる暇があるくらいならダブルの技術を磨いた方が良かったのではないかともしもを考えることがあります。それくらい、僕は僕で悔しいと思ってたんですよ、先輩。
そんな悔しさを胸に抱え、シングルに乗り込みました。そして2週間後。僕に一つの知らせが舞い込みます。
「東郷の夏目くんがコロナで動けないから、代わりに2位の上條くん、出てくれない?」
湧き上がる県代表という高揚と緊張。僕は足早に艇庫に向かいました。
そして僕には更なる幸運が舞い込みます。そう、ROWING DREAMです。あつや先輩やうっしー先輩など偉大な先輩方の愛した船です。嬉しくない訳がないでしょう。はやる気持ちを抑えリギングしますが、僕に与えられた時間は運河で1日、愛知池で1日しかないことに気付きます。あれ、こんなギリギリ日程、この前もあったような。
決死の追い込みで、鈍った体を一気にレース仕様にします。よくこんな気合いが保ったなぁとたまに思います。そして迎えたレース当日。県予選の時程の覚醒はありませんでしたが、人生初のスピードコーチに心を躍らされてスタート地点に向かいました。
当然相手は県予選を勝ち抜いてきた3年生。これまでのPB(自己ベスト)で敵う相手は1人もおらず、今度こそボロ負けだなと思っていました。でもなかなかに良いレースをするんです。
スタート、僕は出ていたらしいです。今回あまり横を見ることはなくエントリーとフィニッシュの動作に集中していて気付きませんでしたが。でも不思議とその集中が、レースの後半まで続きました。前回の反省を活かした強気のコンスタント、余裕のあったミドルスパート、ほぼ並んでいた三重代表を突き放したラストスパート。そして、大幅に更新したPB。全ての結果が、僕にとって身に余る幸福でした。一つ、悔しさを挙げるとすればそれは、あと2歩で、自力での全国の切符を掴めたという惜しさです。でもそれを差し引いて考えても、「あの時、勇気を持って県予選に出ておいて良かった」と強く思います。
この大会を通じて、僕は本当にいろんな人に助けて貰えました。棄権にせず、2位の僕に回してくれた夏目くん、東郷の顧問の先生。艇にオールにスピードコーチまで、僕の望みを遥かに超えるボーナスを与えてくれた藤田先生。艇を通じて応援してくれた(多分)あつや先輩やうっしー先輩。応援に駆けつけてくれた1年生やうっしー先輩。「世界レベルだ」っていつも褒めてくれる丹下コーチ。「がんばれよー」と送り出してくれる同期たち。自分たちのレースもあるのに力一杯応援してくれた先輩方。
改めて、本当にありがとうございました。僕がこれから、シングルに乗ってレースに出る機会があるかはわかりませんし、考えてみたらそんな事は起きない方が良い事かもしれませんが、今回の貴重な貴重すぎる経験を糧にして、僕はそう長くない旭丘ボート部を最後まで漕ぎ切ります。
ただの東海ブロックの振り返りでこんなに長く書いてしまって、来年の県総体カウントダウンはどうなるのやら。
今回の大会、愛知クルーは負け続きでしたが、最終レースにて男子クォドが東海総体で負けていた静岡代表と激戦を繰り広げ、執念の勝ち、そして全国への切符をもぎ取った瞬間は本当に感動しました。まるで自分の事のように誇らしいです。9月までのこの2ヶ月、長いようでとても短いはずです。それでも、まだ一緒に艇庫に来て、一緒に漕げることをとても嬉しく思います。
そして、77期全てのクルーの引退時期が確定しました。インハイに出場する男子ダブル、女子ダブル、女子クォドは少しでも良い結果で国スポの雪辱を果たし、国スポに出場する男子クォドは少しでも長く、一本でも多く漕いできてください。
せーの、がんばれよー!!!
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