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旭丘ボート部 現役生による日記
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08.09.23:11

引退

12:10 男子ダブルスカル準々決勝4組。
真上から日光が降り注ぎ、東風に吹かれながら、僕の最後のレースがはじまった。

今日は名古屋から2年生の緑吹とおーやが駆けつけ、また予選の日同様に、由貴や多くの先輩も応援にきてくれていた。
午前中にコンディショニングへ行き、ストレッチをしてもらって、体はよく動いた。
準々決勝の相手は、予選タイムでは同じくらいかちょっと速いところだった。
得意な逆風だとあって、自信を持っていた。
リギングは10分ほどで終わり、補食をとって、出艇した。

レースが近づくにつれ、ますます強くなる逆風。
だがスタ練はすぐに揃った。
レース前には体調もよく、どこも悪いところは無かった。

ステッキにつけ、いつもどおり15本スタ練。
横風に吹かれ、大きく曲げられた。
本番前に気をつけるべき情報が増えた。
このとき二人とも、まさか最後になるとはおもっていなかった。

旗が下り、一斉にスタート。
『出られた』と思った。が、しかし、スタートは順調だった。
コンスタントの入り、逆風にあおられ、レートが落ちない。
漕ぎが小さくなり、だんだん腕が重くなっていく。
大きく蛇行し、審判艇に応援された。

500m付近、整調である僕には、1艇しか見えなかった。
だからといってやはりここであせってはいけないとおもい、落ち着いて足蹴り10本。
でも追いつけなかった。
ゴール付近では先輩の応援の声が聞こえた。
今は覚えていないが、一言一言はっきりわかった。
いままでこんなことはなかったのに。

ゴールした。『精一杯やった』と思った。
3年分の力を出し切ることができた。
ただ、それが足りなかっただけなんだ。
結果は受け入れることしかできない。
だから、バウにも、素直に『ありがとう』と言うことができた。

桟橋には由貴と青木が待っていた。
その後のことはあまり覚えていないが、全く泣かなかった。
負けても卒業式まで泣かないと決めていたが、本当に泣かなかった。
泣きたいくらい悔しく、辛かったのに、でも涙が出なかった。

艇を返却し、荷物をまとめて、東大艇庫を後にした。


〓しん〓



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